― 2012年11月 ―

 いよいよ京都は秋本番、紅葉の美しい季節となりました。20~30年ほど前には誰もいなかった紅葉の穴場が今では長蛇の列になるところもあります。
 それでもまだまだ人の少ない美しいところもありますのでいろいろさがして散策されるとよいと思います。

 
壇の浦の戦 義経八艘飛(はっそうとび)  
一澤喜久夫 画

1995年

 
知盛最期     ―黄櫨匂(はじにおい=紅葉を表した色)縅の鎧 



 
一澤喜久夫 画
1985年  

 朝方に始まった壇の浦の戦は、昼ごろには平家方の総くずれとなった。

 平家の戦の総指揮をとった新中納言知盛(清盛の四男)は、御座船へいき、「世の中は今はこうかと見えて候」といって、船上の見苦しき物を海へ投じ、自ら掃き拭いた。
女房たちがおどろき、戦況を尋ねると「珍しき東男をこそ御覧ぜられ候はんずらめ」と言って笑ったという。
この有様を見た二位の尼(清盛の妻)は、八歳の安徳天皇を抱いて、「波の下にも都の候ふぞ」といって入水したので、平家の人々は次々と身を投げていった。

 終始、冷静・沈着に一門の最後を見とどけた知盛は「見るべき程のことは見つ、今は自害せん」といって鎧(よろい)を二領重ねて海に沈んでいった。
ここに栄華を極めた平家は滅び、海上にうち捨てられた赤旗は、吹き散った龍田川の紅葉のようであったと伝える。 

                                          ―平家物語―











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